薪ストーブ

マキタの充電式チェーンソーはここまでできる。マキタ18V式MUC357

充電式のチェーンソーってどこまで使えるの?
実際に使ってみて感じたことは、

使い勝手は良いけど万能ではない感じ…

充電式のチェーンソーを取り揃えるメーカーが増えてます。

店舗で説明を聞いてみると

「エンジン式に比べると非力ですが、取り回しはいいですよ」

といったコメントが多く、具体的な使い勝手はわからない状態でした。

 

草刈機やインパクトドライバーでは定評のマキタの充電式電動工具

充電式チェーンソーの使い勝手にも期待して購入しました。

購入したのは、

マキタ製MUC357D

バーの長さが350mmの18V充電式チェンソーです。

今回はマキタの18V充電式チェーンソーでどこまでの事ができて、何が苦手なのかをまとめます。

この記事はこんな人におすすめ

  • 充電式チェーンソーの購入を考えている方
  • チェーンソーの重さや騒音が気になる方

マキタの充電式チェーンソーMUC357を使い倒す

マキタのチェーンソーMUC357は2022年7月に発売された比較的新しいチェーンソーです。

減速ギアを搭載することで負荷が大きくなっても止まりにくく粘りのあるトルクが出せます。

ガイドバーの長さは、300mm350mmの2種類があります。

18Vバッテリー1つでOKなのでバッテリーの交換がしやすく、重量も4.0kgなので取り回しが良いです。

チェーンの張り調整に工具が必要なく、大口径の給油口があるのも特徴です。

使用する条件は、ハードな切断が必要になる薪づくり

伐倒・枝払い・玉切りの3工程でガッツリ使い倒してみます。

バッテリは純正品18V-6.0Ahを3つ用意しました。

太さの違うナラ材でどんな違いが生まれるのでしょうか?

直径25センチのナラ材から薪づくり

木の根元の直径が25センチあるナラの木を倒すところから玉切りまでの一連の流れをマキタのチェーンソーMUC357だけで行います。

受け口を作る作業では、軽く押すだけでバーがスーッと木に入っていきます。

回転数の衰えを感じないまま受け口ができあがり、追い口の作業も滑らかにバーが木に入っていき、スムーズに伐倒を完了できました。

ここで気づいた電動式チェーンソーの利点は、木が倒れ始める予兆を音で把握しやすいこと

電動式チェーンソーの作動音は耳栓が不要なほど静かなので木が倒れ始めるときの繊維が切れる「パキッ」という音をいち早く聞き取る事ができる!

早めに退避行動ができるのは安全面から大きなメリットとなります。

次の枝払いの作業では色々な方向に伸びた枝に合わせてチェーンソーの角度を保持しながら切っていきます。

バッテリーを含めてもチェーンソーの重量が4.0kgなので枝払い中でも腕の疲れを感じずに切る事ができました。枝を数本残してバッテリーの残量が0になり1個目のバッテリーを交換します。

2個目のバッテリーで枝払いを完了させたあと人力で持ち運べるように丸太を1.2メートル間隔に切っていきます。

丸太を切る作業で気になった点は、バッテリーの残量が2/4になったところで急にパワー不足になり、押して切ろうとすると回転が止まりやすくなります。

止まってもスロットルレバーを握り直せば再度回転します。

チェーンが止まらないようにチェーンソーに軽く負荷をかける程度にすると切断時間が伸びてしまい、作業効率が落ちてしまった。

2個目のバッテリーでは1.2メートル長の丸太をづくりを3つ残して残量0となりました。

3個目バッテリーで1.2メートル長の丸太づくりが完了。残りのバッテリーで30センチ長に玉切りを5つ作ったところでバッテリーが空になりました。

ここまでの体の状態は、

  • 耳栓をしなくても耳鳴りは一切せず快適
  • 軍手作業でも手の痺れは一切せず
  • 腕の疲れは軽度

上記の程度なので、まだまだ作業を続けられますが、バッテリーがないので作業を中断して別日に持ち越しました。玉切りまで完了させるためにはあと3個バッテリーが必要だったので、直径25センチの木から玉切りまで終わらせようとすると6個のバッテリーが必要になります。

伐倒から玉切りまで十分に活躍してくれるパワーを持つチェーンソーだと実感しました。

バッテリーごとの作業内容

バッテリー1個目:伐倒1回、枝払い15回

バッテリー2個目:枝払い10回、丸太切断6回

バッテリー3個目:丸太切断8回

直径35センチのナラ材から薪づくり

直径35センチの木となると幹も枝も先ほどの直径25センチの木の倍はあろうかと感じるほどで35センチのバーでは心もとなく感じますが…

はたしてどこまで切り進められるでしょうか?

 

まずは受け口を作ります。

最初はスーッと刃が入っていきますが終盤になると負荷が大きくなるためか回転数が落ちていきます。が、ギア減速機構がしっかり働いて粘りのあるトルクで止まることなく切り抜くことができました。

追い口の作業では、1/4ほど切ったところで負荷が大きくなりすぎたために回転がストップ。そこからはバーを左右に動かしながら回転数を落とさないように切り進めます。最後の方はバーの長さが足りなくなって色々な角度から削ることでなんとか伐倒できました。

直径25センチの木に比べると伐倒までにかかった時間は倍くらい。

伐倒だけで2/4のバッテリー量を消費してしまった。

枝払いをしていきますが、枝の太さも先ほどの倍ほどの直径となり何度か回転がストップしながらも回転数を下げないように軽くバーを押し当てますが、直径10~20センチの枝を5本ほど切ったところで1個目のバッテリー切れ。

2個目のバッテリーでは、回転数が高い満充電の状態のうちに丸太を人力で運べる長さ0.9メールにカットしていきます。直径30~35センチの丸太を4本ほど切ったところでバッテリーの残量が2/4に

回転が止まりやすくなったので、枝払いに切り替えます。

 

枝払い途中でバッテリーの残量が0になり2個目のバッテリーが終了。

3個目のバッテリーでは、枝払いから始めてバッテリー残量3/4を残して枝払い終了

丸太を0.9メートルにカットしていきますが、残り4カット分を残してバッテリー残0になり、丸太を全て運び出すことができないまま終了となりました。

直径35センチのナラ材の薪づくり作業をまとめると

直径35センチのナラ材の薪づくり

伐倒:なんとかできる。バッテリー消費量2/4

枝払い:軽快にできる

玉切り:できるがバッテリーの消費が激しい

マキタの純正バッテリーを3つ用意して満充電の状態で挑みましたが、

木の直径が30センチ以上あるものは回転がストップする状況が度々起こり、チェーンソー本体の力不足も感じる結果となりました。

 

チェーンソーの回転数を落とさないで快適に薪作りができる木のサイズは直径25センチ程度でした。

充電式チェーンソーのここが弱点

充電式チェーンソーは静かで手軽に扱えるため、エンジン式チェーンソーを持っていてもあって良かったと思うほどのメリットがあります。

ただ、弱点もあるので正直に話します。

パワーが減衰する

やはりバッテリーの残量に依存します。

バッテリーの能力は満充電近くでは出力が大きく、逆に電池残量が少なくなると出力が小さくなります。

常にフル回転で回るチェーンソーではバッテリーの残量に依存してしまい時間と共にパワーが落ちます。

 

目立てがすごく重要

時間とともにパワーが落ちてしまう充電式チェーンソーですが、

目立てができていないと回転は止まるし、バッテリーの消費は激しくなるし悪循環に陥ります。

充電式チェーンソーをうまく扱うためには、

「こまめに目立てをしてあげること」

目立てを行うことで切断時間を短くできるだけでなく

パワーが落ちてきても刃の切れ味が良ければ回転が止まることなく切り終えることが可能です。

目立ての丸ヤスリについて

MUC357に付属している丸ヤスリでは刃を鋭利に研ぐことができませんでした。

替わりにSTIHLやOREGONの海外製丸ヤスリを使用すると、ガリガリと鉄が削られている感触が伝わってきて、実際に刃先もしっかり尖らせることができました。

硬い箇所を切ったときの振動

MUC357のチェーンスピードは一般的なチェーンソーの中でも遅い7.7m/s。対してエンジン式チェーンソーのチェンスピードは20m/s程です。

チェーンスピードの差によって感じた違いは、

「固いものを切った時の振動が大きい」こと

特に丸太の節に当たったとき

チェーンの刃が固いものに当たって跳ね返り、「ガガガッガ」っという振動として手に伝わってきます。

これは、スピードが遅いためチェーンの刃1つに対しての負荷が大きいため反動も発生しやすいと考えられます。

故障した箇所

伐倒した後に、持ち運べるサイズに切断していると

切断の途中で木材の重みで刃が挟まって抜けなくなることが度々起こりました。

そのときにチェーンソーを無理に動かすとクイックテンショナーのダイヤルが動かなくなることがありました。

原因はクイックテンショナーのレール棒が溝から外れてしまったことにありました。

直すためにはチェーンカバー内のプラスネジで留まっているカバーを1箇所取ることでレール棒を溝にはめ直すことができます。

木にチェーンが挟まった時は、力づくで取ろうとしない方がいいです。

また、もしものためにプラスのドライバーも持ち歩くことをオススメします。

さいごに

18Vバッテリーの充電式チェーンソーMUC357D を薪集めの視点から確認しました。

チェーンソーの能力としては、

直径30センチ程度の木なら伐倒から玉切りまで十分使えると言えます。

欠点としては、バッテリーの残量に大きく依存するところにあると言えそうです。

バッテリー残量に応じて切断する箇所を分ければ作業効率を上げることができます。

作業効率を上げるポイント

  • バッテリー残半分以上:太い丸太
  • バッテリー残量半分以下:枝払い

使い勝手としては、住宅密集地での庭の剪定から薪集めを少しづつ進めたい人に向いていると思います。

 

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